今日は月が見える。そして満天の星。あの明かり。ひとつひとつが笑いかけてくるよう。ああ、もしかしたら、あの日から何年経ったかをようやく忘れられたのかもしれない。
先輩。この先で待つ未来は、僕にとっては不透明で、それはあの日、先輩が消えた日から変わることはないようです。死ぬことは想像以上に怖いことで、恐ろしいのだけれど、僕は先輩が消えたときから、今までを懸命に生きてきて、死ぬことがいけないのではない、生きることが尊いのだと気づきました。

ああ、満天の星空。飲み込まれそうな満天の星空。吸い込まれそうな満天の星空。この大きな場所で、僕は、そう、僕はいつでも先輩を忘れたことなどなかった。 目を閉じれば先輩は笑っていた。僕の気持ちなど知らずいつも笑っていたのだ。どうして笑っていたの?こんなにも辛いときも、先輩はいつも笑っていた。あなたを失って泣いているの。悲しむ僕に先輩はいつも笑いかけた。目を閉じれば会える。まぶたの奥で先輩は待っている。いつでも待っていてくれる。そう信じている。だから今日も待っていて。

ブレス

息をわすれ 見た きみのかお
どんな星より 輝いて いた
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